本尊と絵馬

秘仏のご本尊様


子授け観音

 当山のご本尊様は、如意輪観音様(正式には如意輪観世音菩薩)です。平安時代末から鎌倉時代の作と伝えられており、県の文化財に指定されています。そのお姿は、顔はとても穏やかな表情をされており、腕を6本持ち、片膝をついているのが特徴です。また、当山は甲斐三十三観音霊場の第27番札所でもあります。

 観音様は、人々のあらゆる悩みを聴いてくださる仏様ですが、当山の観音様は特に子授けのご利益があり、子宝を願う女性の方がお参りにみえます。


ご開帳

 そのご本尊様は昔から秘仏とされ、普段はそのお姿を拝見することはできません。毎年1日だけご開帳されています。現在は、毎年3月18日にご開帳しております。当日は朝から夕方まで一日中お参りすることができます。また、午前11時からは本堂にて祈祷法要が行われますので、ご祈願されたい方はこの時間にお越しください。

日時 3月18日 午前11時開始
祈祷料 1件 3,000円
祈願内容

家内安全 子宝誓願 交通安全 開運厄除

無病息災 身体健全 商売繁盛 学業成就 など

※ご祈願されたい方は、事前にお名前や祈願内容を電話やFAX、メールなどでご連絡ください。当日は本堂内に受付を用意しておりますので、そちらをお通りください。


千匹絵馬の大額


千匹絵馬の由来

 江戸時代末、安政(1854年~1859年)の飢饉のおり、稲の不作を嘆いた信心深い老人が、ご本尊の如意輪観音様に必死に祈願いたしました。するとその老人は、「馬の霊が飢えて稲を食べてしまっている。各地から1人1匹の馬を奉納せよ」という霊夢を見ました。

 そこで人々は絵馬の大額を奉納することを思い立ちます。絵師は、現在の茨城県出身の渡辺天麗という方が担いました。苦労の末、絵馬は明治5年(1872年)8月15日に完成・奉納され、人々が一心に祈願したところ、翌年より豊作が続いたといいます。


千匹絵馬の特徴

 千匹絵馬の特徴として、まず第一にその大きさに注目してください。総桐材造りで本堂の端から端まで掲げられている絵馬の長さは、横19.42メートル、縦2.24メートルもあります。日本国内で最も大きい絵馬ではないでしょうか。

 また、「千匹絵馬」の名の通り数えきれないほど多くの馬が描かれています。さらにそれぞれの馬には奉納者の名前が書かれていることも特徴的です。それによると、地元の方はもちろん、遠くは静岡県や甲府市周辺の方の名や、他宗派のお寺の名もあり、多くの方の手によって奉納されたことがわかります。

 千匹絵馬をご覧になりたい方は、寺の者に一声おかけください。